園長ブログ

ジャパンパッシング

2012/08/14

ある日、どこかの会社の営業の方が『プレジデント』という雑誌(2012.4.16号)を置いていったので、パラパラとめくっていたら目を惹かれた記事がありました。脳科学者の茂木健一郎氏とTPGキャピタル代表の津坂純氏の対談記事です。

世界の日本に対する関心が低下し続けている状況を危惧する話しから対談が始まります。
80年代、貿易摩擦などから「ジャパンバッシング(日本叩き)」の時代がありました。その後日本のバブル経済が崩壊し、失われた10年を経て、今ではそれが「ジャパンパッシング(日本外し)」にかわっているそうです。

なぜそうなったのか。その原因の一つとして、日本のエリートと呼ばれる人たちが、リスクを取ることを恐れて変化を避けてしまう傾向にあることがあげられていました。

今のように、変化が激しい時には、従来の枠にとらわれない発想でものごとにとりくむこと、言い換えれば既存の秩序を壊してゆかなければならないのに、日本のエリートと呼ばれる人たちが全くリスクを取ろうとしないこと、リスクを取らないことが最大のリスクなのに、そこから目を背けている。だから世界の変化に取り残され、日本に対する関心が低下しているのだというのです。

これを読んで次のようなことを考えました。

変化を恐れるのは、失敗は良くないことだという価値観で、失敗をしないという結果のみを評価する考え方の中で育ってしまったのではないかということです。もしくは、誰かの失敗を、まるで上げ足を取るかのようにバッシングする、批判する。そんな風潮が小さな失敗を恐れてリスクを取らない思考や姿勢を産んできたのかもしれません。

失敗から学んだり、失敗を活かして更に良くしようと挑戦する。常にそういう姿勢でいることと、誰かの失敗を批判しないこと、誰かの悪いところばかりを見ないことを心がけようということです。

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