ディズニーリゾートのキャスト(従業員)の地震発生時の対応が良かったこと。それは、全キャストが「すべてのゲストに ハピネス を提供する」というミッション(理念)のもと、「安全」「礼儀正しさ」「ショー」「効率」という行動指針に基づいて、自ら行動しているからだということがわかりました。
これが、CS(Customer Satisfaction 顧客満足)を高めることにつながっているのですが、大切なのが、キャストが自らの意思で主体的に考え、動くことです。その原動力となっているのが、ES(Employee Satisfaction 従業員満足)とJS(Job Satisfaction 職務満足・働きがい)だそうです。講師はこのCS・ES・JSを自転車に例えて説明してくださいました。CSが自転車の前輪ESとJSが後輪、そしてフレームが組織、設備などその他の全てです。ESとJSがうまく回って駆動力となるからこそCSもうまくまわり、フレームを含めた自転車が前に進めるという例えです。
考えてみれば当たり前のことです。職員が仕事に満足し、働きがいを持って積極的に職務に望むからこそ、良い仕事ができるのです。しかし実際にそうするためには、全員がしっかりと理念に向かうことが大切で、理念が全身に染みつくくらい浸透する努力が必要なのです。
そして、ディズニーのCS(顧客満足)は「小さな感動をたくさんつくる」ことで生まれています。建物がいつもきれいなのは、閉園後に建物を洗うキャストがきれいにしているからですし、芝生がいつも青いのは、開園まえに芝生の刈れたところを切り取って青い芝生を植えているからなのです。こういった努力から生まれる小さな感動の中から大きな感動が生まれるそうです。アトラクションでゲストが落としたコンタクトレンズを、閉園後にアトラクションの担当キャストだけでなく、清掃キャストにも手伝ってもらって探し出したというのです。普通なら「しょうがないね。」とあきらめてしまいそうなところをここまでできるのは、何なのだろうと思ってしまいます。もっと感動的な話しもあって、聞きながら一人で涙が出そうになっていました。
当園の職員にもディズニーリゾートのファンがいて、毎年ディズニーリゾートを訪れています。その職員にディズニーリゾートの魅力って何?と聞いてみたことがありますが、「ホントに夢の国なんです。」といっていました。しっかりとミッション(理念)を見つめて、自ら努力しているキャストがいるからなんですね。
私はディズニーランドが開園した頃に1度だけ行ったことがありますが、講演を聞いていて、また行ってみたくなりました。