園長ブログ

地蔵盆 1

2011/08/23

お地蔵様は地蔵菩薩といい、修行をして仏様になれるのだけれども、苦しむ衆生を助けるという誓願を立て、釈迦牟尼仏入滅後、弥勒仏ご出現になるまでの長い間、様々な姿になって衆生を済度されているのです。六体でいらっしゃるお姿は、生死を繰り返す六つの迷いの世界である六道(地獄道、餓鬼道、畜生道、修羅道、人道、天道)のそれぞれを救ってくださるということを表しています。

お地蔵様を講讃する法会は古くから行われていて、特に7月24日(旧暦)には子どもたちが辻ごと(町内ごと)にいらっしゃるお地蔵様を祭る地蔵盆として行われていました。今は、8月24日(新暦)や、その前後の休日に行われていることが多く、京都では町内ごとに行われています。鞍馬でも地蔵寺をはじめ各町内で行われ、子どもたちが順番にお地蔵様を巡っています。普段は小さな祠などにいらっしゃるお地蔵様がこの日は祭壇に祀られ、その前で子どもたちがゲームや福引きを楽しんだり、数珠繰りをするなかでお地蔵様にご縁を結ぶのです。

園では各町内の地蔵盆と重ならないように1日早い23日にお参りをしています。おみぬぐいをして美しくなっていただいたお地蔵様に真新しいよだれかけをかけ、お供え物を供えてお参りします。お供えは保護者の皆様はじめ、地域の方々やお寺のご信徒、多くの方々からたくさんいただきます。

お地蔵様のよだれかけは、毎年地蔵盆前と年末に卒園児の保護者が手作りしてくださっています。夏はレースをあしらうなど涼しげな工夫がしてあったりして、心を尽くしてくださっているのがよく感じられます。もう15年以上も欠かさずに続けてくださっていますが、なかなかできることではありません。

お地蔵様がご縁の結び目となっていただいて、子どもたちを中心にいろいろな人々が様々に繋がり、一緒にお参りをする。そういったせっかくのつながりの機会が、もっと子どもたちが実感できる形に、いろいろな人たちと実際にふれあい共に何かをする機会にならないものか、何か良いアイデアはないかと考えています。

おみぬぐいが済み、新しいよだれかけをかけた童形六体地蔵尊

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