春に植えたおいもの苗は元気に育っているのか、どれくらい大きくなったのか、畑に見に行ったら、ずいぶん育っている姿を見て子どもたちは喜んでいました。せっかくなので、みんなで水をあげようということになり、園から持ってきたじょうろを交代で使って水をあげました。
2〜3回水をあげたら、土遊びの方がおもしろくなって、土遊びに興じている子もいました。この畑の土はさらさらしているにもかかわらず、握ると弾力がある感じがして、保育園の周辺では味わえない手触りです。そんな触感を楽しみながら、畑の隅に山を作っています。そうかと思えば、何人かの子どもたちは、何度もじょうろで水を汲んではおいもにかけてあげることを繰り返しています。40分以上続ける子もいました。いつまでも続きそうだったので、もうそろそろ終わりにしようかと声をかけようとしていたときです。女の子が、水を入れたじょうろの水の入れ口にいきなり口をつけるので、まさか飲むの?なんて思っていると、次の瞬間、水の出口から水がピューと噴水のように吹き上がりました。どうやら水を飲もうとしたのではなく、息を吹き込んでいたようです。大人がやって見せたのか、本人が気付いたのかよくはわかりませんが、それがおもしろかったようで、何度もやっていました。彼女は水と空気の圧力について学んでいたのですよね。
ずいぶん畑で遊んだので、「おいもさんおおきくなってね」と声をかけて畑を後にして、琵琶湖岸に移動して少し遊ぶことにしました。
暑いくらいの気温に、真っ青な空、目の前に広がる広大な琵琶湖、水遊びが始まらない方が不思議です。普段なら水遊びがエスカレートしてびしょ濡れになってしまうのですが今回は、最初から琵琶湖に入るつもりだったようです。
服を脱いで、体操して、少しずつ琵琶湖に入りますが、まだ少し水が冷たいのでしょう、子どもたちはキャーキャーいいながら遊んでいました。そのうち水の冷たさに慣れたのか、遊びがおもしろ過ぎたのか、気にせず水を掛け合ったり走ったりして遊んでいました。そのうち保育士が、子どもたちを一人ずつ放り投げることを始めると、何度も放り投げられることを楽しんでいます。
実は水辺にたどり着くまでには子どもたちは少し気をつけないといけないことがありました。それは少し前の大雨の影響でしょう、様々な物が浜辺に打ち上げられているのです。その中にヒシの実がいくつか混じっていました。ヒシの実は忍者が追っ手から逃げるときに蒔いて逃げたといわれるくらいで、鋭い針のようなとげが何本も出ていて踏むととても痛い思いをしなくてはなりません。子どもたちがけがをしては大変なので、浜辺に続く細い道を作っては上げましたが、いつどこにヒシの実が落ちているかわからないので、保育士が実物を見せて、これを踏んだら大変なことになると説明していました。子どもはちゃんとそれを聞いていて、踏んづけていたい思いをする子はいなかったばかりか、落ちている実を「危ないから拾ってきた」など他の人の安全にも目を向けられるようになりました。
そんな風にして、鞍馬では味わえない自然を満喫できた一日でした。