子どもが向精神薬の投与を受けるケースの増加に伴い、副作用に苦しむ子どもも増えているというショッキングな内容のテレビ番組について書きました。
落ち着いて座っていられない、授業に集中できないという理由から学校のアドバイスなどにより、精神科を受診し向精神薬の投与を受けることが多いといいます。
発達障害やうつ病の早期発見早期治療通いという考え方が浸透してきていることで、学校から医療に繋がりやすくなってきたそうです。もちろん早く気がつき早く適切に対応した方が良いケースもあるのですが、中には不必要な投薬を受けて副作用に苦しむケースもあるそうです。
なぜ、学校から医療に繋がりやすくなってきたのかとのキャスターの問いかけに、
コメンテーターの 精神科医 石川憲彦 さんは2つの理由を挙げていらっしゃいました。
発達障害ということばが広がると、親も先生も医者も見逃してはいけないという意識が広がってしまう。善意から早く治療をした方が本人のためにも良いと思うようになってしまうということ。
昔だったら、元気が良い、個性的、チャンス、おもしろいと見た子どもの行動を問題行動だととらえてしまうようになってきた。個性的でそれを活かそうということが少なくなってきた。先生にもその余裕がなくなってきている。
そして、この10年でこうした傾向が強まっているということでした。
また、一方で、薬に頼らず、子どもたちにじっくり向き合うことで問題を解決してゆこうという取り組みが教師や医師の間で広がっているそうです。
その子の行動だけを責めないで、その子の気持ちはどうなんだろう。子どもの気持ちに寄り添いながら考える事が大切だというアドバイスを学校の先生方が精神科の医師から受けていらっしゃいました。問題行動の背景に何があるのか子どもの気持ちにより添いながら考える事が大事なのだそうです。
向精神薬を長期間服用してきたことをやめて、周りの大人が気持ちを受けとめることで回復に向かったケースも紹介されていましたが、ご家族の皆様のご苦労は並大抵のものではなさそうでした。向精神薬の服用を減らしてゆく過程で見られる離脱症状はとの戦いはご本人もご家族も大変だったようですが、子どもさんの苦しみを受けとめ見守ることを実践されてきたご家族のことが紹介されていました。
子どもたちにとって本当に大切なものとは何なのでしょう・・・