京都では、食のはじめが6時17分、金環食の始めが7時30分00秒、食の最大が7時30分35秒、金環食の終わりが7時31分9秒、食の終わりが8時55分17秒というデータが国立天文台のホームページで公開されていたので、それに合わせて観察してみました。鞍馬ではちょうどその時間は空に雲もかからず、観察することができました。
しかし、食が最大になるはずの7時30分頃にも金環日食にはならなかったように思います。それでも日食の間は、少しずつ薄暗くなってきて、夕方の明るさともちがう、ちょっと不思議な暗さになっていました。後で調べてわかったのですが、金環日食の北限界線が京都を通っており、京都市のかなり北に位置する鞍馬は、金環食の北限界線より北に外れていたので、部分日食しか見えなかったようです。
金環日食の北限界線について調べていて、少しだけわかったのです
が、北限界線よりわずかに南では、ベイリービーズという現象が数秒から数十秒にわたって見られる可能性があるそうです。ベイリービーズとは月の表面の山や谷が作る凹凸により、金環の一部が途切れ、ビーズが繋がったように見える現象だそうです。鞍馬に近い市原から岩倉、宝ヶ池あたりが北限界線の誤差の範囲のようなので、この辺りにベイリービーズを観測するのに、良い場所があったのかもしれません。普段、あまり意識していない太陽や月ですが
金環日食によって太陽や月に関心を持つ人が増えたでしょう。あたりまえのように思っている太陽や月の微妙なバランスを考えると、本当に有ること難い不思議な世界だと思います。