5月6日は満月でした。今回の満月はスーパームーンというそうです。月が地球を回る軌道は楕円軌道で、地球と月の距離は、最も近いところで約36.3万キロ、最も遠いところでは約40.6万キロだそうです。この楕円軌道を公転する月が地球に最も近づいたときの満月、もしくは新月をスーパームーンと呼ぶそうです。NASAによると、大きさで14%ほど大きく見え、明るさは30%ほど明るいそうです。YouTubのSCIENCE@NASAという動画で解説されています。実際には普段の満月と比べようがないので、大きいのかどうかはわかりにくいと思います。満月は6日の昼頃だったので、5日の夜に見てみようと思いましたが、季節外れの強い寒気が流れ込んだために、雨が降ったり曇ったりしていて月は見られませんでした。
5月の満月の日、お寺ではウエサク祭という法要が行われます。南方仏教の国々ではお釈迦様の生誕と成道と入滅を祝うウエサクのお祭りが5月の満月の日に行われていますし、チベットでも行われていると聞いています。
鞍馬のお寺では満月に聖水を捧げ、すべての平安と、一人ひとりの目ざめを参加者が共に祈る形で行われます。7時に第1部の法要が始まってしばらくすると、大きな月が昇ってきました。いつもより少し大きいようにも思いますが、そう変わらないようにも思えます。とても幻想的な雰囲気の中、参加者は真剣に祈りを捧げていらっしゃいました。
午後10時からはじまった第2部では、参加者が満月に向かって座し、静かに自分自身を見つめる瞑想が行われました。スリランカからいらした僧侶の方々が唱えてくださるお経の声に心が落ち着き、いつまでも心静かに坐っていたくなる時間でした。空高く昇った月は、とても明るく、冴え冴えと輝いています。この清らかな光に包まれて、皆の心に平安が訪れることを願わずにはいられませんでした。