5月5日の端午の節句が近づいて、園には五月人形が飾られています。現在のように鎧甲を飾るのは武家が武運長久を願って、飾るようになったようですが、もともとは菖蒲やヨモギを家や門に飾って邪気を払ったといわれています。こいのぼりは、4月中旬から園庭の入口で元気に泳いで、4月に入園した新入園児さんのお気に入りです。子どもたちが心も体も健やかに育つことは昔から全ての人の願いです。いつでもなによりも優先されてほしいものです。
園では5月2日に端午の節句のお祝いをしまして、みんなで楽しく遊びました。保育士の発案で、いくつかのお楽しみコーナーができていました。今では使っていないこいのぼりをトンネルのようにしてくぐってあそぶ、こいのぼりコーナー、新聞紙を折ってかぶとを作るコーナー、そして、新聞紙でまわしを作ってお相撲を楽しむコーナーです。子どもたちはそれぞれにとても楽しんでいました。かぶと作りコーナーではつくりかたがよくわからない子が、うまく作れる子に「ここはどうするの?」
とたずね、つくりかたを知っている子が、「そこはこうだよと教えると、教えてもらった子は、ありがとう!と言って、次の行程を自分で作っていましたし、教えた方も自分のを作るのにもどっていました。子どもなりに自分でどこがわからないかがわかっていて、そのわからないところだけを友達に聞く。それがわかったらまた自分で作っていたのです。わからない子は自分のわからないとろだけをたずねる。教える方も相手が求めていることだけを伝える。自立した姿だと思います。 それに対して、わからなくなると、「これやって!」と全部やってもらおうとする。逆に「ここ教えて!」といわれると、お節介を焼いて全部教えてしまう。これでは両方とも依存です。こうならないよう大人も気をつけたいものです。お相撲コーナーはとても楽しそうでした。新聞紙で作ったまわしをしめて、マットの土俵に上がったら、みんな真剣勝負です。はっけよーいのこったのこった!出番を待つ子も土俵の周りで応援していました。
そんな子どもたちの姿を見ていると、「みんなが、元気に大きくなれますように」と祈らずにはいられませんでした。そのために私たち大人が何をすべきか、すべきでないのか、よくよく考える必要があります。