子どもたちとのお参りを終えてから、桜の写真を撮ろうと思って外に出てみると、4歳児と5歳児が、散歩に行こうとしていました。「どこまで行くの?」と聞くと、「木の根道」という答えが返ってきました。お寺の参道で一番高いところまで登ります。
坂道を青空に向かってみんなで登ってゆく子どもたちの後ろ姿を見送っていたら、優しい風に乗って沈丁花の香りが運ばれてきました。青空は美しく、日差しはポカポカ。こんな日にデスクワークをするのがなんだかもったいない気がして、子どもたちと散歩に行くことにしました。先送りした仕事に後から苦しめられるかと思わないでもなかったのですが、そんなことより子どもたちと出かけよう!と思い切りました。こどもたちの散歩について行く旨のメモを残して園を出たら、子どもたちの姿は見えなくなっていました。みんな坂を歩くのは得意なようです。
途中いろいろなところで遊びながら本殿へ。本殿前の満開の桜の美しさに歓声を上げたかと思ったら、舞い降る花びらをピーピーと笛にして遊んでいました。
でも、ゆっくりしていると、目的地で遊ぶ時間がなくなるので、早々にさらに上を目指します。それまでとは違う薄暗く狭い山道を、今まで通りに楽しく登る子どもたち。山道を歩くと少し汗ばむくらいです。木の根道についたら、鬼ごっこをする子、木登りする子それぞれに遊びました。静かな山に子どもたちの楽しそうな声が、いつまでも響いていました。