3月21日卒園式を行い13名子どもたちが、卒園してゆきました。卒園式を迎えるたびにふり返って思うことがあります。「卒園してゆくこの子たちの育ちを充分に支えられただろうか?」
子どもがもともと持っている「自ら育つ力」を最大限に発揮できるよう環境を整え、できる限り子どもたちが主体的に生きる(発達する)事ができるようにする。その上でその子に本当に必要なときに手をさしのべることが私たちの仕事だと思います。卒園してゆく子どもたちに対して充分にそれができたのかどうか、自問します。
卒園式前日は春分の日で休園だったので、誰もいない園でゆっくりと卒園証書に園長印を捺しました。一人ひとりの卒園証書の名前を確認するたびに、その子の笑顔が浮かんできます。柔らかな日差しが降り注ぐテラスはとても暖かく静かで、卒園児一人ひとりを思い浮かべながらゆったりとしたステキな時間を過ごすことができました。
卒園式当日、卒園児たちが次々に登園してきました。緊張している子が多いのかと思いましたが、みんなの晴れ晴れとした顔をしています。式が始まる直前、卒園児たちと少しだけ話したいと思い、みんなで輪になって座りました。「一生に一度しかない卒園式をみんなでとびっきりステキな卒園式にしようね。」というと「うん!みんなで力を合わせれば大丈夫!」という頼もしい答えが返ってきました。「そうだね」と言って私が輪から外れると子どもたちがみんなで肩を組んで、「オー!」と声を上げていました。子どもたちがともても大きく見えました。
式が始まり卒園証書を渡すときには、どの子もまっすぐに私の目を見て近づいてきます。今、この一瞬をしっかりとかみしめているようで、どの子もとてもたくましく感じました。卒園児全員が卒園のことばをしっかり言えるのかなと少し心配していたのですが、そんな私の心配をよそに、どの子も堂々と言っていました。練習の時に緊張していた子も、友達の励ましパワーをもらったからか、元気に言うことができたので、正直、ほっとしました。「みんなで力を合わせれば大丈夫!」子どもたちが式が始まる前に言ったことばが浮かんできました。子どもの力ってホントにすごいですね。