「6年生が、地域のことについていろいろと調べ、自分なりにまとめたので、一般の人に見て頂きたいと思っています。どこかに展示して頂けませんか。」と鞍馬小学校の先生から依頼がありました。保育園の中に展示しても保護者にしか見て頂けないので、お寺の建物のどれかに展示すると良いと思い、いろいろと考えた末にケーブルの駅を兼ねている普明殿という建物に展示させて頂けることになりました。
6年生の力作を展示するコーナーは、「鞍馬ビジターセンター」(鞍馬の自然と文化紹介コーナー)で、鞍馬を訪れる方々に様々な切り口で鞍馬を紹介しようというコンセプトです。鞍馬といえば、火祭り。というくらいお祭りは鞍馬の人々にとって重要な意味を持っています。そんな火祭りをテーマにした作品。鞍馬寺の行事とそこに込められた人々の思いを調べた作品。川を中心として、そこに関わる人や生き物の関係について調べた作品。鞍馬にいる様々な動物のつながりや関係性の一部を紹介したものもありました。それぞれによく調べ、わかりやすくまとめられています。
火祭り紹介では、お祭りの歴史や特徴ある衣装、それを支える人たちのことを紹介すると共に、鞍馬で生まれ育った自分たちがそれを受け継いでゆくということ、少子化でお祀りを受け継ぐ若い人や子どもが少ないことを課題として紹介していました。
鞍馬寺の行事紹介は毎月の行事を紹介しその中から節分追儺式と竹伐り会式を詳しく取り上げてそこに込められた人々お思いや、地域の人々のつながりを紹介しています。
川を軸としたつながりです。ホタルの住む川とその川を守ることの大切さ、そして川という自然環境を活かして涼をとる、貴船の「川床」の紹介です。
鞍馬山と動物のつながりの紹介は、樹木とそれを食べたり巣として利用する動物、その動物を食べる動物など複雑なつながりを紹介し、人間もその中の一員であることを意識することの大切さを紹介しています。
これらとは別に、山で見つけたエビフライ(リスがかじった後の松ぼっくり)やムササビが食べ刺した葉っぱや、鞍馬のことについてまとめた冊子も置いてあります。
どの作品もとても丁寧に作ってあって感激しました。
展示が終わり、6年生が帰ってしばらくして、見に行ってみると、来山者が何名か展示をご覧になっていたので、うれしくなりました。