園長ブログ

小保連携 2

2012/02/17

小学校と保育園の連携で、5歳児が小学校に行き小学生と交流することで、園児が小学校は楽しいところだと感じたり、学校に行きたいと期待を持ったり、小学生がかっこいいとあこがれたりできることを紹介しました。また、活動のフィールドが同じであることによって子どもが安心できるという少し違った視点からの連携についても書きました。これらは全て、子どもが保育園から小学校に行ったときに、子どもの負担をすくなくすることに有効です。

子どもが、保育園から小学校に行くにあたっては、当然様々な変化を経験します。その変化を受けとめ、乗り越える力を保育園の間につけておく必要があります。それは自立という力と、自ら新しい環境に積極的に関わってゆく力です。

その力が育つ前提として、心の根っこの部分がしっかりと育つ必要があります。失敗してもここに帰ってくれば大丈夫という心の基地があってこそ、外界に向かって働きかける意欲や力が生まれるのです。その心の基地はお母さんやお父さんそして、園では保育者なのだと思います。そこの信頼関係をしっかりと築くことができたら、大人は少しずつ子どもに任せて、離れる必要があります。その距離感をしっかりと意識していないと、依存を生んでしまうことになるからです。いつも指示ばかりしていると指示がないと何もできなくなりますし、いつも守ってばかりでは、新しいことに挑戦する力がつきません。子どもの自立するために必要な経験とは何か。私たちはしっかりと心にとめておく必要があります。

しかし、あまりにも変化が大きいと、子どもたちは戸惑います。小学校と保育園の一番の違いは何でしょうか。それは大人が何を重視するかではないでしょうか。保育園では様々な活動を通じて、子どもがどんな経験をするか、その経験の質はどうだったかということに重点を置きます。別の言い方をすれば、学びのプロセスに注目します。学校の場合は、学ぶべきことがあり、授業ごとのめあてがあって、それを子どもたちが習得したかどうかが重要になってくるのだと思います。

小学校と保育園との連携を更に深めるのであれば、子どもどうしの交流に加えて、小学校の先生方と保育園の職員が交流できる場を持ってゆけると良いと思っています。そこから、少しずつお互いの違いを知り、理解しあうことができればもっと連携が深まり、子どもがスムーズに学校の環境に移行し、子どもがいきいきと学ぶためにはどうするのが良いのか、新しい発想も生まれてくるかもしれません。

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