先日、鞍馬小学校の研究発表会に参加して、先生方と話す中で小学校と幼稚園や保育園の連携という話になりました。最近はよく連携が話題に上ります。1年生が、学校になじめない、授業中立ち歩く、自分勝手なことをするなどの問題が1999年ごろから目立つようになり「小1プロブレム」と呼ばれるようになりました。このことをうけて、幼稚園、保育園と小学校が連携することに目が向けられたのです。
幼稚園、保育園から学校に行ったときにうまく適応できるように、5歳児が学校を訪れたり、小学生と協働して何かをしたりという交流活動が行われるようになりました。また、幼稚園や保育園から、園での子どもの成長の姿を小学校に伝えるという動きも出てきました。
当園でも5歳児が鞍馬小学校に行って、小学生とゲームやお店屋さんごっこで交流したり、学芸会に出演させて頂いたり、小学生が保育園に来て学習の成果を発表してくれたり、お互いに交流する機会を鞍馬小学校さんがリードして頂く形で持たせていただいています。もともと鞍馬小学校と当園の間では、連携ということが言われる前から小学生が保育園に来てくれたり、園児が小学校に行くという関係はできており、それが続いているという感じです。交流活動によって、園児が学校という雰囲気を味わえたり、小学生になることに憧れを持つことができるようになりました。小学校の学芸会を見ていた5歳児が「かっこいいな。あんな風に台詞を言いたいな。」と話しあっていたのを聞いたことがあります。
連携について、教頭先生が新しい視点を提供してくださいました。鞍馬小学校の子どもたちが全校ハイキングで山に登ったり、自然のフィールドに出ることが多いのですが、保育園の時に散歩や山登りで行った場所と同じ場所に行くことあるそうです。そうすると、子どもたちは「ここ保育園の時に来たことある。」と笑顔になるそうです。
つまり、活動のフィールドを小学校と保育園が共有することで、子どもが安心したり、自分の知っていることや保育園での体験を友達に伝えたり、自信を持てたりするということです。
どこへ行っても、環境が変わっても、それをしっかりと受けてとめて、いきいきと活動できる。保育園にいる間にそんな力をつけて欲しいと思っています。