子どもたちの遊びが進化しています。前にも紹介した5歳児のこままわしです。
保育士が「スタジアムが増えましたよ」というので朝の遊びの時間に見に行きました。5歳児の男の子を中心に熱心にこままわしに興じているグループがあります。「スタジアムが増えたんやて。」と聞くと「そうやで!見てみ!」と新しく増えたスタジアムを見せてくれました。
以前は20センチ角(周囲に幅2センチの縁がついているので、こまがまわる内寸は、16センチ四方)が最小だったのですが、15センチ角(内寸11センチ四方)、10センチ角(内寸6センチ四方)、2種類が増えていました。
ちなみに、このスタジアムには、「こま場スタジアム」という名前がついているそうです。よく知らなかった私は、前回「こまスタジアム」と書いてしまいました。訂正します。
子どもたちは、それぞれのレベルにあった広さのスタジアムで、こまをまわすのに果敢に挑戦していました。そこで遊んでいる子どもたちは、慣れた手つきでまわしています。子どもはすぐにうまくなるものです。私も挑戦したくなって、使っていなかった子のこまを借りてまわそうとしたら、おかたづけの時間になってしまいました。
保育士に聞くと、最初から一番小さいのを作らなかったのは、あまり目標が遠くにあると、達成できる見通しが立てにくくてあきらめてしまいがちなので、ある程度できるようになってからさらに小さいものを作るようにしたと言っていました。確かにそうでしょう。最初は、こまをまわすこと自体ができなくて練習していたのですから、狙ったところに投げて、そこでまわすなんて想像もできないと思います。ある程度まわせるようになって、20センチ角くらいの大きさなら狙えるようになってきたところで、さらに小さいものを見せてあげると、それにも挑戦してみようと思えるのでしょう。
もちろん子どもによって、すぐにできるようになる子もいれば、そうでない子もいます。こままわしにはあまり興味のない子もいます。その子の今の興味に合う環境を用意しておくと、子どもたちはそれぞれに楽しく遊べます。上手にできる子は更に上を目指し、そうでない子は上手な子を見て学び、教えてもらってできるようになるのです。
大切なのは、どんなことでも「やってみよう」「やってみたい」という気持ちだと思います。子どもが自分からやってみようと思って取り組めるようになるには何が大切か、よく考える必要があります。