毎年恒例のおもちつきをしました。といっても、お寺で行っていらっしゃるお餅つきに毎年参加させていただいているのです。お寺ではお正月にお供えするお餅をついて作っていらっしゃいます。その合間に3・4・5歳児と遊びにきていた小学生がが参加して、三臼分のお餅をつかせていただきました。蒸し上がった餅米が運ばれてきて、白い湯気を上げながら臼に入ると「うわー!ごはんや!」「白いごはんとおんなじやな。」「ちがうで!あれは餅米っていってお餅になるごはんなんやで。」子どもたちが様々な会話を交わしています。
最初はお寺の方がついてくださいます。それを見ていると、お米の形がだんだんなくなって、粘りが出てきます。つくたびに湯気がふわっとあがり、その湯気が漂ってくるとほんのり甘くていい香りがします。「いいにおい。お腹がすいてきたな。」と子どもの声がします。
ある程度お餅の姿になってくるといよいよ子どもたちの出番です。3歳児4歳児は、保育士にいっしょに杵を握ってもらって数回つきました。5歳児も昨年までは、同じように手伝ってもらいながらついていましたが、子どもが自分でつく経験をさせてあげたいという保育士の発案で、子ども用の杵を用意してそれを使って自分たちでつきました。最初はうまく行かなくて臼の縁にコツンとぶつけたりしていましたが、何度かつくうちに慣れてきました。ただ、お餅が杵にくっつくので、重くて持ち上がらない子が多かったようです。しかし、どの子も大人の助けを借りることなく、十数回つくことができました。最後はお寺の方につきあげていただいて、お餅つき終了。
今度は、そのお餅をそれぞれに丸めます。一人分に小さくちぎり分けてもらったお餅をさらに小さくちぎり、少し粉をつけてみんな上手に丸めてゆきます。泥団子作りの要領なのでしょうか。小さなお餅をたくさん並べている子もいました。自分で丸めた、何もつけないお餅を口に入れてしばらく噛むと、良い香りとほのかな甘さが口の中に広がります。「お味はどうですか」と聞くと子どもたちは口々に「あまい!」と言っていました。調味料の味ではなく、お米そのものの味を感じているようです。
お餅そのものを味わった後は、あんこをつけたお餅ときなこをつけたお餅にたくあんのおつけものとみかんをいただきました。きなこが苦手な子がいたり、あんこが苦手な子もいますが、お代わりをしている子もいます。みんなとっても満足し、お寺の方にお礼を言って帰ってきました。
明日から年明けまで、しばらくお休みに入ります。「良いお年を」の挨拶を交わして、園児たちは帰って行きました。お正月に元気な顔に合えるのが楽しみです。