子どもたちにとって、クリスマスの一番の楽しみは、サンタクロースが運んできてくれるプレゼントでしょう。サンタクロースは、聖ニコラスという聖人がモデルだといわれています。
今年のクリスマス、子どもたちのところにはサンタクロースはやってきたのでしょうか。
保育園には毎年サンタクロースがやってきます。「えっ、お寺の保育園なのにサンタクロースが来るの?」と思われるかもしれませんが、鞍馬のお寺の教えには、宗教や民族、人種の違いを超えて共に祈るということがあります。子どもたちのより良い育ちを願ってサンタクロースも来園してくださるのです。今年はカナダ出身のからだの大きなサンタクロースがやってきてくださいました。実は知り合いの方が子どもたちのためにサンタにプレゼントを託してくださっているのです。ここ数年来てくださっている方は日本で教会のお仕事や英語の先生などされている方で、サンタの衣装を着てひげをつけると、からだの大きさや顔立ちと相まって、絵本や写真で見るサンタクロースそのものです。
クリスマス会の最中、鈴の音と共にサンタクロースが現れると、「ホントにサンタなん?」と疑っていた5歳児も目を丸くしていましたし、0・1歳児は口を開いてぽかんとしています。サンタクロースに質問をする時間がありました。「なぜ赤い服を着ているの?」「この服はとても暖かいんだよ。」「どうやってここまで来たの?」「トナカイの引くソリにのってきたよ。」「トナカイはどこ?」「今、空の上で待ってるよ。」子どもたちの質問に、サンタクロースさんは穏やかに優しく答えてくださいました。子どもたちの心の中に、ファンタジーの世界が広がっているのが感じられて嬉しくなりました。
一人ずつ小さなブーツのプレゼントをもらって。「来年も来てね!」とお願いすると「ちゃんと野菜を食べて、いい子にしていたらまた来るよ!」と言ってサンタクロースは帰ってゆきました。その日の給食は野菜の苦手な子も、頑張って野菜を食べていたそうです。子どもたちって素直ですね。
いろいろな方に支えられて、子どもたちの心の中にステキな思い出が重なってゆきます。