園長ブログ

ミノムシ

2011/12/24

大掃除をしていたら玄関のひさしに、ミノムシがぶら下がっていました。子どもの頃はよくミノムシを見ましたが、最近はあまり目にすることはありません。少なくなってしまったようです。

ミノムシはミノガという種類の蛾の幼虫です。前に保育園の子どもたちを自然観察に連れて行ってくださっていた方が、ミノムシの雌は蛾の形にならず、足も羽もないイモムシの姿のまま蓑の中で一生を過ごすと聞いたのを思い出しました。産卵も蓑の中で行い、卵からかえった幼虫はすぐに蓑を作るそうです。雄は羽化するまで、雌は一生を蓑の中で過ごします。

身の回りには、様々な生き物がいて、それぞれの生き方をしています。環境の変化などに対応してそれぞれに適した形で進化を遂げ、今の姿でいるわけです。どういう仕組みでそうなるのかと思っていましたが、共通の祖先から様々に枝分かれし、環境に適応した種類が生き残っているのです。どんな生きものもそれぞれに進化して今現在存在するので、人間が優れていてミノムシは劣っているということではなく、ただ、異なっているだけなのです。どんな生き物も姿形や生き方は異なっていても、同じように生きているのです。そんなことを考えていたら、頭の中で、『手のひらを太陽に』が流れていました。「ぼくらはみんな 生きている・・・ミミズだって オケラだって アメンボだって みんな みんな 生きているんだ 友だちなんだ」

人間どうしについても同じことがいえるのではないでしょうか。「あの人は違うからダメ!」を出発点にして考えず、それぞれがそれぞれであることを認めることから始めるのが良いように思います。

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