毎年、夏になるといろいろな虫が巣を作ります。クモは美しい模様の巣を掛けていますし、いろいろなハチも巣を作ります。クモの巣は園舎の周りに毎日のように掛かっていて、とってもまたすぐに掛けています。木の枝から枝に美しい模様を描いている種類もいますし、クサグモが植え込みなどに綿のような巣を作ったりもしています。
ハチはスズメバチやアシナガバチ、ジガバチなどが巣を作っているのをよく見かけます。特に今年はハチの巣がとっても多いように思います。7月頃から建物の軒下にキイロスズメバチが巣を作り始めました。それも同じ軒の少し離れた場所に3つも作ったのです。スズメバチは巣を作るのがとても早く、作り始めたなと思っていたら、あっという間に大きくなり、ボールがぶら下がっているような形になります。朽ち木の樹皮などをかみ砕き、唾液と混ぜて団子のようにして持ち帰ってそれで巣を作るそうですが、よくあれだけ早く正確に作れるものだなと思います。設計図があるわけではないのに、すべてのハチがどのような形に作るのかを理解しているのでしょうか。ハチたちがみんなで力を合わせて見事なチームワークです。
アシナガバチの巣もたくさんみつかりました。木の枝や葉の裏などにつくります。スズメバチは巣の外側に覆いを作るので、ボール状になりますが、アシナガバチの巣は六角形の構造が見えます。髙い木の枝に作るものは細長いものが多く、巣によっては20センチ以上のものもあります。
ジガバチは子どもたちが水遊びをした後、園庭の濡れた土の上で盛んに何かしています。園庭に巣を作ろうとしているのでしょうか。それとも巣作りのための土を集めているのでしょうか。
真偽のほどは定かではありませんが、「カマキリが高いところに卵を産むとその冬は雪が多い」などといわれるように、動物は気候の変化などを感じて巣を作る場所を決めたりするといわれています。今年はハチの巣がとても多いのが不思議です。