当園の園舎は鞍馬山ケーブル山門駅の近くにあり、園舎の2階の窓からケーブルカーが発着する様子が見えます。お散歩で鞍馬山に登りたいときは子どもたちが乗せてもらうこともあります。子どもたちは、ケーブルカーに乗るのが大好きで、特に1・2歳児はとても喜んで乗っています。鞍馬山ケーブルには、日本で唯一のことが2つあります。一つは、宗教法人が運営している鉄道だということ、もう一つは日本で一番短い鉄道だということです。山門駅と多宝塔駅の間の約200メートル、高低差90メートルの間を一台の車両が往復しています。二つとも鉄道事業法による鋼索鉄道としてはという条件付きですが…11月は紅葉を求めて来山される方が多かったので、ケーブルカーは休むことなく動いていました。そんな、子どもたちも慣れ親しんでいるケーブルカーに最近、私は少し興味を持っています。
京都の近くにもいくつかのケーブルカーがあります。京都側から比叡山に登るための叡山ケーブル、滋賀県側から登るための坂本ケーブル、そして男山ケーブルです。先日石清水八幡宮にお参りした際に男山ケーブルに乗りました。
八幡市駅から男山山上駅までの全長400メートル高低差82メートルの間を2台の車両が往復しています。車両が大きく、長さが13.5メートル幅が2.6メートル定員が145名でした。400メートルの路線にはトンネルあり鉄橋あり、景色も楽しめます。路線のまん中あたりだけ複線となっていて、2台の車両がうまく行き違うことができる構造になっています。線路が単線から複線へ分岐するのですからそこには、普通の鉄道にある可動式の分岐器(ポイント)があるかと思っていましたが、そうではなく、車輪の形状が車両の左右で異なることによって、線路を動かすことなく、うまく行き違いできるようになっているようです。普通の鉄道は車輪の内側にフランジと呼ばれる出っ張りがあり、脱線を防止していますが、ケーブルカーには行き違い時に外側になる車輪には両側にフランジがあって、その両側フランジの車輪が線路をしっかりつかむことによって、車両が線路に添って動き、逆に内側の車輪にはフランジがなく、分岐器の上を自由に移動できるという仕組みです。よく考えてあるものだと感心しました。