園長ブログ

オルゴールの会 ♪しくみ♪

2011/11/13

オルゴールの音色の美しさの他に私が興味を持ったのは、その構造です。72弁のオルゴールだったと思うのですが、ピンが打たれたシリンダーを取り替えることなく3つの異なる曲が演奏できるそうです。どんな構造になっているのか、とても興味をそそられました。

オルゴールには大きく分けてシリンダーオルゴールとディスクオルゴールの2種類があるそうです。シリンダーオルゴールは円筒の表面にピンが打ってあって、そのピンが櫛形になった金属を弾いて音が出る、よく目にするもです。ディスクオルゴールはアナログレコードのような金属の円盤に穴があいていて、ディスクが回転するとその穴が、歯車のようなものを回し、その歯車が櫛形の金属を弾くという構造です。ディスクにピンが出ているのもあるそうですが、演奏していただいたオルゴールは穴があいたタイプでした。

私が一番興味を持ったのは、幅20㎝、奥行き10㎝、高さ5㎝ほどの小さな四角い青い箱です。その箱の上部に金色にメッキした金属のふたが取り付けてあって、演奏を始めるとその金属のふたが開き、3㎝ほどの美しい色をした小鳥が出てきて左右に向きを変えながらやさしい声で囀るのです。鳥の体は本物の鳥の羽でできているそうです。鳴き声はオルゴールというよりも、笛を鳴らしているような柔らかい音です。くちばしが鳴き声に合わせて開いたり閉じたり、尾羽が動いたりしていたと思います。そして、小鳥の足下は精緻な透かし彫りの入った金属で飾られています。演奏が終わると、小鳥が箱の中に戻っていってふたが閉じるのですが、透かし彫りの一部が鳥の大きさにくりぬかれていて、その部分が開いて小鳥が中に入るようになっているのです。どこがくりぬかれているのか、ほとんどわからないくらいの細工がなされていました。

これを見て、どんな構造になっているのか、どういう仕組みで動いたり音が出たりしているのか知りたくてしょうがなくなってしまいました。そんなわくわくしている自分に気付いたとき、子どもの頃におもちゃの中がどうなっているのか、ラジオがなぜ鳴るのか、知りたくて、分解していたことを思い出しました。直すと言っては分解して結局は壊してしまうのですが、ここがこういう部品で繋がっているから、こんな動きをするのだとわかると楽しくてしょうがなかったのを覚えています。

子どもは、いろいろなことに興味を持ち、知りたくなります。不思議なものがあれば、どうなっているのか見たくなります。それは世界を理解しようとする試みなのです。子どもたちがその探求心をしっかりと満たすことができ、さらなる探求心につながるような環境を整えておきたいと思います。

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