今年の10月後半は子どもたちにとって楽しいことだらけです。遠足、今日行うおたのしみかい、先日は講師を招いて子どもたちと楽しく遊ぶ会を開きました。今まではあまり講師を招いて子どもと遊ぶという機会はなかったのですが、保育をもう一度見つめなおす中で、少し疑問に思ったことについてのヒントがあればと考えたのです。
来ていただいたのは、浦中 こういち さん。保育士として現場を経験した後、現在はフリーのイラストレーター・遊び作家として活躍されている方です。当園の保育士の知り合いなのですが、偶然もう一人の保育士の学生時代の友人、というご縁もあって講師をお願いすることにしました。
私が漠然と抱えていたのはこんな思いです。保育の中で子どもたちが絵を描くことがありますが、そんなときに子どもが心の底から「描いてみたい!」と思っているのだろうか?「描くのが楽しい!」という経験をしているのだろうか。運動会の後には運動会の絵を、おいもほりの後にはおいもほりの絵を、大人が半ば義務的に描かせていないだろうか。先生が描こうというから描くのでは、楽しくないかもしれない。もちろん、きっかけとして大人が誘うことも必要ですが、基本的には子どもの中の「描きたい!」という気持ちが出発点です。もう一つ、子どもが、どこか上手に描かなくては!失敗したらどうしよう。という思いをもっていないだろうか。
絵を描くのが好きな子はそんなことはないかもしれませんが、描くことに苦手意識をもってしまっている子や、あまり好きではない子のなかに「もしかして、絵って楽しいかも!」と思える子がいればいい。「そんなに構えなくても自由にすればいいんだよ。」ということを感じてほしいな。と思ったのでした。
子どもの発達は、全体的なもので、絵が苦手だから訓練してうまくなるというものではありません。まずは自分が今の自分でいて大丈夫!という安心感、肯定感、そして自信が土台です。安心して心が満たされている子はいろいろなことに意欲的に取り組めますし、遊び込むことができます。絵を描くのが好きな子は絵を描くことで自分を発揮する。それがさらなる肯定感や自信につながり、他のことにも意欲が持てるのです。だからこそ、子どもは生活全てが大切なのです。
こんな思いで行った「こーちゃんとあそぼう」どうなるのでしょうか・・・