園長ブログ

おいも

2011/10/28

2歳児がみんなでお散歩に行きました。お寺の方から庫裏の裏に植えたさつまいもが実ったので、良かったら取りに来ないかと誘っていたあいたので行ってきました。この日、10月26日は朝から晴れたり曇ったりのまずまずのお天気でしたが、冷たい風が吹き寒い一日でしたが、子どもたちはスコップを持って元気に出発です。

山の中腹にある本殿や庫裏まで行く方法は、約1キロメートルの参道を歩くか、途中までケーブルカーを使うかの2通りあります。2歳児たちもしっかり歩けるようになってきて、歩いてでも簡単に上れるのですが、お寺でゆっくりしたかったので、この日はケーブルカーに乗せていただきました。ケーブルカーを降りてからしばらく歩き、100段あまりの石段もさっさと登って本殿に到着。「おはようございます」とご本尊に手を合わせてから、おいもの植わっている畑へ。

事前にお寺の方が蔓を刈ったり、半分掘り起こしたりしてくださっていたので、ところどころにきれいな紫色が顔をのぞかせています。子どもたちは、早くとりたくてしかたがないという様子で、早速畑に入ります。とりやすいようにしてあったので、引っ張っただけでもおもしろいようにとれるのもありますが、少し掘らないといけないのもあります。土に埋まっている部分はどうなってるのだろう。もっとおいもが出てくるかもしれない。という様子で土を掘っている子もいる一方で、あまり土に触りたがらない子もいます。いろいろな感触を経験してほしいと思うのですが、無理にさせてもしょうがないので、やってみたくなるのを待ちます。もちろんただ、待っているだけではなく、やってみたいと思えるような環境を用意することが必要です。ともだちが楽しそうにやっているのを見ることもそうですし、大人が楽しそうにやるのも大切です。

子どもは育ってくる環境からいろいろな価値観を身につけてゆくのです。「汚れるから土に触らないで。」とおとなが言い続ければ、汚れることや土に触ることが良くないこと、いやなことだというイメージを子どもは持ちます。虫が怖いとか、気持ち悪いとかいう人が多い中で育てば、虫は嫌いになります。ですから大人がいろいろなことに楽しんで取り組む。一緒にやって、「おもしろいね!たのしいね!」と共感することも必要になってきます。

みんながたくさんおいもがとったあとは、時間があったので本殿の前で遊んで帰りました。石段の脇の斜面を滑り台がわりに滑ったり、色づいた桜の葉っぱや、風で落ちてくる松葉を拾ったり、子どもの遊びは無限に広がります。カマキリをつかまえて見せに来てくれた女の子もいました。石段などで遊んでいる子どもを見ていると私などは内心ハラハラしてしまいますが、保育士は余裕です。毎日一緒に生活している子どもたちのことをよく理解していて、どのくらいまでが大丈夫なのかをよくわかっているので、子どもを信じることができるのですね。

大きく見守られる中で思いっきり遊ぶ子どもたちはとっても楽しそうでした。

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