駆け足で訪れたスリランカでしたが、様々な体験をさせていただきました。
前にも紹介しましたが、スリランカ日本文化センター(SNECC)では医療サービスという活動も行っています。ボランティアの医師が地方の村を訪れて、無料で診察を行うサービスです。今回、ミーガハテンネという村で行われた医療サービスを見学させていただく機会を得ました。コロンボから車で2時間近くかかるミーガハテンネ村に16名ものお医者様が自費でやってきて、村の病院で診察を行っていらっしゃいました。お医者様の中には、医師会の重鎮もいらっしゃいましたし、SNECCの里親制度による奨学金を受けて学び、医師になったという若いお医者様もいらっしゃいました。「子どもたちの育ちのために」「子どもたちが学べるように」という目的で、日本で里親を探してご縁つなぎをするというSNECCの活動が実を結び、奨学金で学び育った子どもが医師という職業に就き、多くの人々のために働いて、社会に貢献しているという事実を目の当たりにして、子どもをしっかりと育てることの大切さをもう一度思い直しました。ひとりひとりの子どもがしっかりと育つことによって、その子が成人してから多くの人々のために働き、社会に貢献する。そのことで、社会が良くなってゆく。子どもを育てることはまさに未来を作ることなのです。
わかっているはずことなのですが、日常に流されると、ついつい目の前のことばかりを見てしまい、遠くにある目的を見る事が少なくなってしまいがちです。常に理念を見据えて実践を積み重ねたいものです。
南の国 5
2016/02/26