お寺の仕事をしていたら、警察から電話がかかってきて80歳女性が、家族とはぐれて迷っていらっしゃるようだが、何色の服を着て、何色のカバンを持った、こういった背格好の方を見かけていませんか?と尋ねられたそうです。何人かで探しましたが、見つかりません。
夕方になって、人影もまばらになってきました。秋の日はつるべ落としといいますが、すぐに暗くなります。その後ご家族と離れた方が見つかったのか、見つからないのかわからないまま夜を迎えましたが、どうしていらっしゃるのかがわからないままです。でもどうすることもできないので、連絡を待つしかありません。
朝になって、午前7時から警察と消防による創作活動が再開されると聞いて、まだ見つかってなかったんだ。夜の間はどこでどうして過ごしていらしたのだろうと、心配になりました。幸いというか何というか、昨夜は気温もそれほど低くなく、予想されていた雨も降らなかったのがせめてもの救いです。
それからしばらくしてから、知ったのですが、その方は鞍馬から電車で30分ほどの駅前のコンビニエンスストアで保護さてたそうです。どうやら、その方は認知症だったようで、自分が迷子になったことも忘れてしまっていたそうです。一晩どこでどうして過ごしていらしたのか、とても気になりました。
無事に保護されたことが、何よりの救いです。
徘徊模擬訓練のことを思い出しました。そんなとき自分には何ができるんだろう?そう考えると、できる事は多くないなと想いました。