園長ブログ

楽器ゾーン 9

2015/11/07

楽器ゾーンで起こっていたことは、子どもたちが学び合う学習の姿だと思います。学習というと、先生が生徒に一斉に教えて、生徒一人ひとりが自分自身で学習してゆくというイメージを持つことが多いと思いますが、それだけではなくて、お互いに刺激し合い、学びあい、上達してゆくことで、身についてゆく知識やスキルがあるのではないでしょうか。

そしてまた、この学びは、徐々に共同体や社会に参加してゆく過程ともとらえることができそうです。そうやって、知識やスキルを獲得しながら、社会でどう振る舞うと良いのかを学んでゆくのかもしれません。

徒弟制度の中では、師匠は弟子に、ただ単に知識や技術を伝えたのではなく、人と人が共同体をつくり、共に生きてゆくために必要なスキルも伝えたのだと言われています。徒弟制度の負の側面もありますが、社会人として生きてゆく術を学ぶというのは徒弟制度の良い面かもしれません。知識や技術ばかり豊富でも、それを活かして誰かの役に立てない事には、せっかくの知識や技術も宝の持ち腐れになってしまいます。

子どもたちの学びには、様々な形や方法があります。どんな形や方法をとろうとも、大切なのは、子ども自らが「おもしろそう!」と思い興味を持つこと「学びたい」「知りたい」「やってみたい」という、心情と意欲、そしてそこから導き出される態度なのだと思います。

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