園の近くでもいろんな草木があります。園の前の道端に大きなネコジャラシのような草が生えていました。ボトルを洗うときに使うブラシに似た大きな穂が特徴的なので、いつも見ていました。9月の終わりくらいでしょうか、急に気温が下がった朝のことです。その穂のブラシのように密集した毛に細かな水玉がたくさんくっついていました。
何だかとても美しく感じたので、思わずスマホを取り出して写真を撮ってしまいました。しかし、なかなか目で見たようなキラキラした感じを写し取ることはできません。人間の目ってうまくできていると思います。物理的な視覚情報だけではなく、それを補う様々な情報が、より美しく見せるのかもしれません。もちろん目の機能に限ってもすごいと思います。あんなにいろいろなものが見えるのですから。
普段何気なく見ている草でも、水玉がくっつく、というちょっとした変化で全く違う姿を見せてくれます。それも朝の限られた時間だけです。その時間を逃すとその美しさを見る事はできません。その時々の美しさを見逃さないよう、心を運んでいたいと思います。
いわゆる雑草と呼ばれる草なのでしょうけれど、どこかその存在が気になって、何という名前なのか知りたくなってしまいました。そこで、動植物に詳しいお寺の職員さんにたずねてみたら、「イネ科の野草」とかで調べるとわかるのではないですか。とアドバイスをいただきました。そこで、植物図鑑やインターネットで調べてみると、「チカラシバ」という名前だということがわかりました。根がしっかりとはっていて、茎も固く、引きちぎるのに力がいることから、その名がついたとも言われているそうです。
人から名前を教えてもらうのは簡単ですが、少し手間をかけて自分で調べると、忘れにくいものです。子どもたちが不思議に思ったときに、自分で調べられる環境を用意してあげると良いですね。