草木染め教室で、紙漉を体験した鞍馬小学校の子どもたちは、紙は何からできているのか。植物をどのように加工すると紙の原材料になるのかについて学びました。
そうやってできた原材料を使って紙を漉くのですが、それでは白い紙ができあがるだけです。草木染め教室ですから、染めの要素、色を加えることはないのかなと思っていると、ちゃんと用意されていて、先生は、赤、青、黄色に色づけされた紙の原料を見せてくださいました。
木の皮を加工して作った白い原材料に色をつけるにはどうすれば良いか。というのが先生の次の質問です。「絵の具」と答えていた子どももいましたが、昨年草木染めを体験した子どもたちは、どんな草木を使えば、赤、青、黄色に染まるのかを知っているはずです。恥ずかしいのか忘れてしまったのか、積極的に答える子は多くありませんでした。先生が説明してくださったのは、野の草を使うと黄色に染まること。青には藍を、赤には茜を使うということです。染織家の方が育てていらっしゃる藍を子どもたちに見せながら話してくださいました。低学年は小さなピンク色の花をつけたただの草なのにどうしてこの草を使って青色をだすのだろう?といわんばかりの不思議そうな顔をしていました。以前は、よく藍の生葉を使って、園児たちと藍染めをしていたのを思い出しました。かなり手間がかかりますが、とても楽し買ったのを思い出し、またやってみたくなりました。
藍については少し知っていたのですが、茜のことはほとんど知りませんでした。昨年この草木染め教室で、赤は茜の音を使って染めるということは聞いていましたが、茜がどんな植物で、根はどんな形なのかはよくわかっていませんでした。先生は、茜を1本子どもたちに見せてくださいました。「茜の特徴はどこだと思う?」先生の質問に、子どもたちは、「茎が四角い!」と答えていました。
あとで見せてもらうと、なるほど四角い茎をしています。茎には少しトゲのような物が付いていて、よく手に引っかかります。このトゲを他の植物に引っかけて蔓のように茎を伸ばしてゆくのだそうです。
子どもの頃山の中を走り回っていたら、よく見たような気がします。「あー!これが茜だったのか!」そう思うと同時に、知らないって怖いというか、残念というか、逆に言うと、知るって楽しいなと思います。