子どもたちがやりたいことが思う存分できるようにするにはどうすれば良いのか、知恵を絞り、考えを巡らせ、子どもたちの「やりたい!」を応援することが大切です。
その前に子どもたちの興味を促し、「やってみたい!」と思えるような環境を用意したり、子どもたちが取り組みたくなるようなことばがけが必要です。いろいろな物や事に子どもたちが興味を持てるよう、子どもたちと環境をつなぐことが必要です。もちろん、思わず遊びたくなるような環境を用意することは当然のことですが、ただ、あるだけでは子どもと環境の相互作用が生まれにくいこともあります。
当園は自然豊かな恵まれた環境にありますし、様々な自然に子どもが興味を持つチャンスはたくさんあります。ところが、自然環境が豊かなだけでは、関わるチャンスが多いだけで、すぐにそれが子どもの学びにつながるかといえば、そうではありません。もちろん好奇心旺盛な子どもたちは、様々なことを見つけ興味を持ち関わろうとします。そういうチャンスを見逃さず、そこから子どもの興味関心を広げたり、より深く関わるためにはどうすれば良いのかと考えを巡らせる努力が保育者には必要です。また、移り変わってゆく自然の美しさや、いのちの営みの不思議さなど、何気なく過ごしていると気づかない様々な事象に、子どもたちの興味関心を結びつけることを保育者がしないと、豊かな自然環境が子どもたちの発達や学びには繋がりにくいと思うのです。たとえ自然環境がそれほど豊かではない都会の園でも、保育者が意識して、子どもたちが自然に接することができる環境を整え、子どもたちが興味が持てるようにすれば、子どもたちは深く自然と関わる事ができるのです。
普段、身のまわりにあるものはついついあたりまえになりがちですが、その中にある美しさや不思議さを見つける感性を養い、先ず保育者自身が美しいと感動したり、なぜだろうと不思議がったりすることが大切なのだと思います。
子どもたちの興味関心を広げ深める。もちろんそれは自然との関わりだけに限ったことではありません。生活の全てにおいて常にそのことを心に留めておく必要があります。とびばこ、鉄棒、のぼり棒といった運動に関することもそうです。いかに子どもたちの興味関心を高め、やってみよう!できるようになりたい!という意欲を喚起し、行動に結びつけるか!先生たちは職域に関わらず、常にそのことを意識しています。