「何かお役に立てることはありませんか?」年長児が何気なく私たちに投げかけてくれたことばが、いつも考えていることだったので、ちょっとビックリしました。
子どもが、「お役に立つ」ということばを使うのは、普段からご家庭や、園でそういうことばや考えに接しているからだと思います。子どもに一番近い大人が、何を考えて道子どもに接するか、それは人的環境として子どもの発達に大きく影響します。物的環境よりも影響力が大きいかもしれません。
ずっと前、子どもたちに指示したり、やらせたり、注意することが多かったときには、子どもたち同士も、「あかんでー!」「○○しぃや!」といった口調で話すことが多かったように思います。今では、子どもたちの中でも「どうしたかったの?」「何が嫌だったの?」「どっちがいい?」といった、相手の気持ちを尊重することばがけが、圧倒的に増えたように思います。もちろん、きついことを言って喧嘩をしていることもありますが、お互いの気持ちを汲むような態度で、仲裁していることもあります。
大人が、どんな心持ち、態度、言葉づかいで子どもに接するかによって、子どもの心持ち、態度、言葉づかいは大きく変わります。
大人が、子どもをひとりの人格として認め、上から目線でやらせようとするのでははなく、相手を尊重し、尊敬する基本的な姿勢を持っていれば、子どもどうしもそうなってくると思います。
子どもはみんな仏の子
子どもは天からの預かりもの
子どもは親の心を写す鏡
童形六体地蔵尊の前にこんな事が書かれた駒札が立っています。「親」を「保育者」に置き換えて、心を澄ませて子どもと接したいものです。