地蔵盆を前に、童形六体地蔵尊のお身拭いをすることになった年長児たち。何だかうれしそうです。「今からお地蔵さまのお身拭いをするので、その前にお地蔵さまを拝んでください。」と私のところにやってきました。お地蔵さまの前にならんで、みんなで毎日唱えている般若心経とお地蔵さまのご真言を唱えました。年長児ともなると慣れたもので、唱え方も堂々としています。
お地蔵さまに、お身拭いをさせてください。とご挨拶したら、いよいよお身拭いスタートです。たわしやスポンジ、歯ブラシを使って、お地蔵さまをゴシゴシ。細かな凹凸があり、苔や汚れがとりにくいところもあるのですが、子どもたちは、たわしや歯ブラシなど道具をうまく使い分けて洗っていました。しばらく磨いてから、水で洗い流すと汚れが落ちていることがわかり、うれしくなってさらにまた洗うことの繰り返しです。
「あんまりきつくしたら、お地蔵さま痛がらはるで。」「お地蔵さまは気持ちがいいって思ったはるかな?」「歯も磨いてあげよ。」「お供え物の台もきれいにしなきゃ。」などといいながら、子どもたちはとても楽しそうです。
お身ぬぐいをする子どもたちに、参拝者の方々が「みんな偉いね!」「がんばってるね!」と励ましの声をかけてくださるので、子どもたちもうれしくなって、更に張り切っていました。
自分のやっていることを、誰かに、認め、共感し、励ましてもらうことは、とてもうれしいことです。それを素直に表現する子どもたちの純粋さを改めて感じました。だからこそ、私たち保育者が、日々の関わり方をはじめとした環境をどう整えるのかがとても大切になってくるのです。純粋な子どもたちはすぐに環境の影響を受けます。まわりの大人は一挙手一投足、自分の気持ちのありようにまで注意を払い、浄める必要があるのですね。