今日、9月9日は重陽の節句です。1月7日の人日の節句、3月3日の上巳の節句、5月5日の端午の節句、7月7日の七夕の節句、9月9日の重陽の節句の五節句を締めくくる節句です。
中国の陰陽思想では、全てのものは「陰」と「陽」で成り立っているという考えがあり、数も偶数は「陰」奇数は「陽」とされています。陽の数の一番大きな九が重なる日なので、「重陽の節句」と言われるそうです。重陽の節句は「菊の節句」ともいい、季節の花である菊を用いてお祝いする習慣があります。菊の花びらを浮かべたお酒をいただいたり、「菊の被せ綿」といって、露よけの綿を菊の花にかぶせ、露と菊の香りが染み込んだ綿で体を拭くことで、邪気を払い長寿を願う、という風習があったそうです。何とも風流ですね。
ちなみに、昨日、9月8日は二十四節季の一つ、白露 (はくろ) でした。露がむすぶようになると、秋のおとずれを感じます。
時は流れ、季節は進みんで、自然は少しずつ少しずつ変化してゆきます。気がついたら、季節が移り変わっていた。「ついこの間まで暑い暑いと言っていたのに、もう寒くなったね。」なんて言うのもすぐなんでしょう。こうやって、ゆっくりと変化してゆくと、変化に気づきにくいものです。
全てのものは常に変化しています。自分だってそうです。一つのことができた。と思っても、磨き続けないといつの間にかできなくなっていたり、良い状態でいられていると思っていても、いつの間にか、変な思い込みに流されていたりするものです。だからこそ、いつも自分を見つめ、流されていないか、良くない方に変わっていっていないか、気をつけて修正し続ける必要があるのでしょうね。
まるで、掃除のようです。いくらきれいに掃除をしても、何もしないで放っておくと、すぐに汚れてしまう。自分の心も汚れていっていくことを常に意識して、ふり返り、お掃除する必要があるのだと思います。