はなまつり、お釈迦様のお誕生をお祝いです。お釈迦様が誕生されたときには、龍が浄水を注いだとか、天から甘露といわれる甘い雨が降ったという言い伝えによって、お釈迦様のご尊像に甘茶をかけます。
このときにお祀りするご尊像は誕生仏といって、右手を上に上げて天を指さし、左手は垂れて地を指すお姿をされています。このお姿は、お釈迦様が摩耶夫人の右脇からお生まれになってすぐに7歩歩いて「天上天下唯我独尊」とおっしゃったという伝説によります。
天上天下唯我独尊は「私が一番偉い」という意味ではありません。我々ひとりひとりがそのままで尊い、誰かと比べて優劣をつけるのではなく、ひとりひとりが、それぞれのままで尊いということです。それは、人間に限ったことではないように思います。生きとし生けるもの、すべてのいのちが、そのままで尊い。生物に限らず、ありとあらゆる存在が、そのまま尊い。という意味でもある。そう思います。
当園の理念「すべてのいのちが輝く」は、そのことをあらわしています。どんな人にも物にも、その人、そのものにしかない尊さがあります。お互いに認め合い尊敬し合い活かし合える。そんな世界であることを願います。