鞍馬小学校の卒業式、PTA会長様の祝辞が心に響いた次は、「別れの言葉」でした。卒業生が、学校生活の思い出や、感謝の気持ちを心を込めて表していました。目を閉じて聞いていると、その時のシーンをイメージできそうです。
ふと卒業生のことばが、止まりました。少しの時間の沈黙、そのあとの言葉は涙混じりでした。いろいろな思いがこみ上げてきたのでしょう。なんとか涙をこらえながら言葉を続けます。こちらも熱いものがこみ上げてきます。
そうして、しばらくすると、私の目の前にいた5年生の女の子が、わんわん泣き出しました。彼女もひとりだけの5年生で、いつも卒業する6年生と仲良く、力を合わせて、いろいろなことに取り組んできました。その思い出の一つ一つが、甦ってきて涙をこらえられなくなったのだと思います。その姿を目にしたら、私も自然と涙が溢れてきました。私だけではありません。保護者も、先生方にも、来賓も、その場にいた人で涙していない人はいないのではないかと思うくらいです。すぐに会場は涙でいっぱいになりました。在校生が卒業生に贈ることばも、涙、涙です。子どもたちが泣きじゃくっていました。
卒業生と、在校生の関わりの深さ、絆の深さ、仲が良いということばでは表しきれない、深い心のつながりがあったのだと思います。特に共に女の子ひとりの学級だった卒業生と5年生は、2人で苦楽をともにしたという感じで、思いもとりわけ深かったのでしょう。
みんなが、心でつながっている。そんなことを感じていると、来賓祝辞でPTA会長がおっしゃっていた「大家族校」のことばが、浮かんで来ました。とても心の深いところに響く卒業式でした。この子どもたちが、心も身体もすこやかに育ってくれますように・・・