「我が子の保育園での様子を知りたい。」よく耳にする保護者のご希望です。
「保護者に、子どもたちの園での様子をご覧頂き、子どもたちのすばらしさを感じていただきたい。」私たち保育者が願っていることです。
それなら、保護者に来園して保育を経験していただけばよい。そう思って始めたのが1日保育者体験です。できるだけ気軽に参加して園をご覧頂きたいので、見学していただいても、何か企画して行っていただいても良く、無理なく保育を体験して頂けるようにしています。
私の思いとしては、もう少し発展させて、保護者のお仕事や得意技を活かして保育して頂ける機会が増えると良いと願っています。今までにも染色に詳しいお父さんに藍などを使った染め物を指導をして頂いたこともありますが、もっといろいろな方が園に来て頂けるといいなと思っています。保護者もそれぞれの分野においてプロフェッショナルですし、そのプロの技なり、知識なりを園児に見せて頂いたり、お話を聞かせて頂きたいなと思っています。今はまだまだですが、徐々に充実してゆきたいものです。
この業界ではときおり保護者教育などということばが使われることがありますが、私はこのことばが好きではありません。何か上から目線のような気がしていやなのです。保護者の皆さんとは、子育てのパートナーとして、価値観を共有し、子どもたちの幸せのために力を合わせたい。と思っているからです。子どもを中心に、関わりのある人全員が得意なところを活かして、みんなで楽しくなりたい。輝きたい。保育園はそうありたいと願っているからです。
先日のおいもほりには、お父さんが1人参加してくださいました。バスの中では子どもたちの先頭を切って歌を歌ってくださったり、畑では子どもが掘りやすいように、あらかじめ少し掘っておくことを手伝って頂いたり、琵琶湖岸でお弁当を食べた後は、子どもたちと思いっきり遊んでもくださいました。最後にはみんなで、鬼にタッチされると仲間に助けられない限り動けなくなる「バナナこおりおに」という鬼ごっこをしました。男性保育2人とお父さんの3人が鬼になり、参加した子どもたち全員を捕まえたら終了というルールです。これはかなりきついので、大変だろうなと思って見ていたら、おとうさんの元気なこと。子どもになんか負けてはいません。思いっきり走っていらっしゃいました。
お父さんも子どもも保育士も、みんなの笑顔が輝いていました。みんなで楽しさを分かち合う経験。大切にしたいですね。