園長ブログ

聞くということ 2

2014/07/02

耳から音が入ってきて、それを感じる。その刺激が心にいろいろな想いを描かせる。その想いを発端として、いろいろなことが連想される。一旦、連想が始まると、次から次へといろいろなことが心に浮かんできます。意識をしないでいると、その連想や想いの中に入り込んでしまいます。そして、そこに自分の良いとか悪いといった価値判断やそれに対する感情も伴ってきて、いろいろなことをぐるぐると巻き込みながら、とんでもない方向に発展していったりするものです。

まるで、静かな池の水面に小石を投げると、そこから波紋が広がって、岸にぶつかった波紋は反射してまた広がる。波どうしがぶつかって、水面は様々に入り組んだ波で覆われる。波と波がぶつかって新しい波が生まれたり、打ち消し合ってきえたり、最初に小石が作った波は、全く別のものになってしまいますし、そのべつのものが増幅されて、また違うものになっていったりもします。

私たちの心の中で起こることも、この池の波に似ているかもしれません。耳という感覚器官を通して感じた音という刺激が、心に様々な波を起こして広がり、またその波が別の波をおこす。聞いたこと、聞こえたことに心が様々に反応し、感情が生まれ、その感情がまた別の心の動きや感情を産みだし、それがまた次の感情につながり、連鎖反応を起こします。ひとつのきっかけから次々といろいろなことが心に浮かんできて、たのしくなったり、うれしくなったり、悲しくなったり、嫌な気持ちになったり、腹が立つことがあります。そしてそれらの感情がまた次の連想を生んで際限なく広がり続いてゆくのです。

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