園長ブログ

意図

2014/06/06

ただ子どもを遊ばせているだけではない、保育者の願いをもって、意図をもって環境を構成する。その環境に子どもたちが自発的に主体的に関わる。そのことによって、子どもは自ら発達してゆくのです。

保育所保育指針の第3章 保育の内容 1.保育のねらい及び内容(2)教育に関わるねらい及び内容、つまり5領域といわれるなかの「言葉」の領域は、第1章(総則)3.保育の原理(1)保育の目標の「(オ)生活の中で、言葉への興味や関心を育て、話したり、聞いたり、相手の話を理解しようとするなど、言葉の豊かさを養うこと」をより具体化したものです。
言葉
経験したことや考えたことなどを自分なりの言葉で表現し、相手の話す言葉を聞こうとする意欲や態度を育て、言葉に対する感覚や言葉で表現する力を養う。
(ア)ねらい
①自分の気持ちを言葉で表現する楽しさを味わう。
②人の言葉や話などをよく聞き、自分の経験したことや考えたことを話し、伝え合う喜びを味わう。
③日常生活に必要な言葉が分かるようになるとともに、絵本や物語などに親しみ、保育士等や友達と心を通わせる。

内容は

(イ)内容
①保育士等の応答的な関わりや話しかけにより、自ら言葉を使おうとする。
②保育士等と一緒にごっこ遊びなどをする中で、言葉のやり取りを楽しむ。
③保育士等や友達の言葉や話に興味や関心を持ち、親しみを持って聞いたり、話したりする。
以下⑫まで続きます。
⑫日常生活の中で、文字などで伝える楽しさを味わう。

「日常生活の中で、文字などで伝える楽しさを味わう」ことを子どもたちが経験するためにはどんな環境が必要なのか考えて環境を構成する必要があります。指針の解説部分には「お店屋さんごっこや郵便屋さんごっこのように、文字や記号のやり取りのある遊びを楽しみながら、文字などに親しみ、保育士等や友達と文字で伝え合う喜びが芽生えていくよう見守ることが大切です。」とあります。
郵便屋さんごっこが始めやすいように、お手紙が書くための紙と鉛筆、封筒や切手を用意し、ポストを置くなどの環境を用意します。ただし、子どもたちがその環境に興味を持って積極的に関わらなくては意味がないので、いつ、どうやってそれを提示するかをよくよく考える必要があります。そのために子どもたちをよく観て知っていなくてはなりません。文字を書くために手指が十分に発達しているか。ことばで伝える事ができているか、子どもたちの中で手紙をやりとりしたいという意欲が高まっているかなどなど、様々なことを考えないと、せっかく用意した環境も一過性に終わってしまいます。

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