園長ブログ

環境面の安全

2014/05/09

子どもはその成長過程において、 暴力を受けたり、暴力を目撃したり、 暴力を恐れたりすることがあってはならない。幼い時期に暴力を経験すると、子どもは長期にわたる深刻な 影響を受ける可能性があり、正常な発育を妨げ、短期的かつ長期的な幸福に影響する恐れがある。結果的に行動障がい(攻撃性や対人関係不全)、情緒障がい(鬱や不安)、健康関連障がい(不眠や悪夢)などにつながる可能性も指摘されている。

とレポートにはあります。

住居と環境分野の「環境面の安全」構成要素の指標は、殺人発生率です。

殺人発生率が指標として採用された理由は

子どもの置かれた環境における暴力を評価・国際比較することは問題点も多く、社会の全体的な暴力の水準を知るための近似的な手がかりとして殺人発生率を採用することとした。

ということです。

所見には
▶殺人発生率が10万人あたり4人を超える国は、ラトビア、米国、エスト ニア、リトアニアだけである。その他の国の殺人率は、ほぼ全てが10万人あたり0〜2.2人の範囲である。
▶犯罪率の低さでは、日本は31カ国中第2位に入っている。

とあります。

環境面の安全のもう一つの指標は「大気汚染」です。データが入手可能で国際比較が比較的容易な共通指標の1つは屋外の大気汚染の水準であるという理由で大気汚染が指標として選ばれており、「空気中の粒子状物質(PM10)の年間平均濃度」が比較されています。

所見には
▶大気汚染レベルが最も低い国は、エストニア、アイルランド、米国、ルクセンブルク、フィンランド(いずれも 20 μg/m3 未満)である。
▶日本の大気汚染レベルは 22μg/m3 で、31カ国中8位である。

国際的な比較をするためにどんなデータを選ぶのかは、とても難しい問題だと思います。

*太字は『イノチェンティ レポートカード 11 先進国における子どもの幸福度―日本との比較特別編集版』よりの引用です

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