園長ブログ

その他のリスク

2014/05/07

「日常生活上のリスク」分野、健康行動に関する指標の2つめは朝食をとる子どもの割合です。
朝食に関するデータ は、日本スポーツ振興センターが実 施した「平成 22 年度児童生徒の食事状況等調査報告書」によるそうですが、日本の毎日朝食をとる子ども(11、13、15 歳)の割合は、86.6%と30ヵ国の中で1位です。2位以下はオランダ2位(85.1%)、ポルトガル3位(83.2%)、デンマーク4位(73.5%)と続きます。下位では、アメリカ28位(50.6%)、ルーマニア29位(45.3%)、スロベニア30位(43.6%)となっています。下位の国々では半分以上の子どもが毎日朝ご飯を食べているわけではないのですね。それに比べると日本の86.6%の子どもたちが毎日朝ご飯を食べているというのは、すごいですね。

「日常生活上のリスク」分野の健康行動の次に示されている構成要素は、「子ども たちに対する差し迫った危険ならびに長期的な幸福に対する深刻な脅威となるような行動がどの程度広まっているか」ということで、リスク行動をとりあげています。指標としては、「10代の出生率」「飲酒する割合」の2つが用いられています。

10代の出生率は、15〜19歳の女子 1,000 人あたりの年間出生数を比較しています。所見には
▶スイス、オランダ、スロベニア、日本は10代の出生率が最も低く(1,000人あたり5人未満)、一方、英国、ルーマニア、米国、ブルガリアは10代の出生率が最も高い(1,000 人あたり29人超)。
▶日本は上位 3 カ国に僅差の第4位。

とあります。

飲酒する割合
飲酒する割合は週に1回以上飲酒していると答えた 11 歳、13 歳、15 歳の子どもの割合です。所見には
▶日本は子どものアルコール乱用率が最も低い。
▶31カ国中15カ国で週に1回以上飲酒している11歳、13歳、15歳の子どもの割合が 10%を超えていると答えているが、日本の割合は1.6%で、2位の国と比べてもかなり低い。

となっています。

暴力
子どもの幸福度を表す「日常生活上のリスク」の分野の最後の構成要素は、子どもや若者が生活の中で経験している暴力の程度である。暴力的な環境で成長すると、直接的な苦痛や負傷だけでなく長期的な問題(不安、鬱、問題行動、暴力的性向など)にもつながる危険がある

という理由で、「過去数か月に学校で1回以上いじめられたと答えた11歳、13歳、15歳の子どもの割合」で比較しています。
イタリア1位(10.9%)、スウェーデン2位(11.8%)、 スペイン 3位(14.6%) チェコ4位(15.6%)、 アイスランド5位(19.0%)となっています。日本は27.4パーセントで12位です。ルーマニア28位(41.0%) ラトビア29位(46.1%) リトアニア30位(53.6%)に比べれば日本の27.4%は低いのですが、全体の4分の1以上の子どもが、いじめを受けた経験があるというのは、日常生活上のリスクの分野の他の領域と比べると極めて大きな問題である。とレポートにもあります。

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