就学前就学率、高等教育就学率に次いで指標となっているのが、ニート率です。
ユニセフの子どもの幸福度調査のレポートでは、「就学・就労・職業訓練のいずれも行っていない15〜19歳の若者の割合」と定義されています。
レポートには
どの国でもニート率は、経済状況と雇用機会、若者を就労に備えさせる教育制度の実効性に左右される。 高いニート率は、若年成人の現在および将来の幸福度を脅かすものであり、まだ教育を受けている若者の意欲を妨げ、教育への投資と人的資源 の浪費を意味することは明らかである。各国の調査においては、ニートの状態と、精神衛生上の問題、薬物乱用、犯罪への関与、長期失業、生活保護への依存との関係も示されている。
とあります。
ニート率の低い方から、ノルウェー1位(2.3%)、スロベニア2位(2.5%)、デンマーク3位(2.9%)、日本は10位(4.1%)です。また、10パーセントを超えている国々は、アイルランド27位(11.0%)、イタリア28位(11.2%)、スペイン29位(13.4%)、ブルガリア30位(15.6%)と並んでいますが、1割を超えるというのは、驚きです。
「残念なことに、共通 して入手できる直近のニート率のデータは2009〜2010年のもの」とレポートにあるように少し古いデータです。しかし「日本のデータは厚生労働省の『平成24年国民生活基礎調査』をもとに算出した。」とあります。
「現在も続いている景気低迷は、OECD加盟国の若者の失業率にも大きく影響を及ぼしている(若者の失業率は2009年11月に18.3%のピークに達し、2012年にはその水準から若干低下)OECD 加盟国では今や合計 2,300 万人以上の若者がニートのカテゴ リーに該当し、その半数以上が働く ことをあきらめていると報告されている。」ともあります。
ニート(NEET)は、Not in Education,Employment or Training, ですから、まさに「就学・就労・職業訓練のいずれも行っていない」です。15歳から19歳というとても多感な時期、いろいろなことをたくさん経験して、見聞を広め、思考を深めてゆくのに最適な時期に自分を発揮する場やチャンスがない若者がたくさんいるというのは、若者達にとっても、社会全体にとっても大変残念なことです。