園長ブログ

健康と安全 2

2014/04/18

第2の分野「健康と安全」のうち出生児の健康の指標を見ると、日本がどこかいびつに感じられてならないのは、私だけなのでしょうか。
健康と安全の項目の第2の指標は、「子どもの予防医療の利用可能性」(はしか、ポリオ、3種混合(DPT3) ワクチンの接種率)です。レポートには次のようにあります。

先進諸国の定期予防接種率は平均で見ると 95% 近くであり、高水準となっている。したがって乳児死亡率の場合と同様、各国間の比較的小さな差異には、全ての子どもが受ける権利を有する基本的予防医療を、社会的に最も疎外されている子どもを含む全ての子どもに提供するとい う理想に対するコミットメントが反映されていると言える。

12 〜 23 か月の子どもの、はしか、ポリオ、3種混合(DPT3)の平均接種率が高い国は、ハンガリー(99%)、ギリシャ(99%)、スロバキア(98.7%)、フィンランド(98.7%)、チェコ(98.7%)、ルクセンブルク(98.%)となっていて、アイスランド、スウェーデンといった国は順位を下げているのはなぜなのだろうと思いました。また、オーストリア31位(80.7%)、カナダ30位(84.3%)、デンマー ク29位(88.3%)の予防接種率が低いのは、信憑性のない噂の影響が疑われるようですが、レポートは「しかし、これが低接種率の「言い訳」 になることはない。なぜなら、効果的な予防接種プログラムを実行する ということは、一般市民に十分な情報を提供し、偽の情報によって子ど もを危険にさらすことがないようにすることも含まれるからである。」としています。

日本でも、予防接種に対する考え方は、いろいろあるようですが、何を選ぶのかはよく考えた方が良いですね。

健康と安全についてのもう一つの指標は「1〜 19 歳の子どもと若者の死亡率」です。レポートには「この年齢層の死亡は先進国ではま れであり、その原因は疾病や医療制度の有効性にとどまらず、自殺、殺人、交通事故、水難、転落、火災に よる死亡が含まれる。したがって、 この年齢にある子どもと若者の死亡率における各国間の差異は、幼児期 と青年期を通じた全体的な健康と安全の水準を反映していると言えるだ ろう。」とあります。

レポートの所見は次の通りです
▶子どもの死亡率が 10 万人あたり 15 人以下のアイスランド、ルクセンブ ルク、スイス、オランダ、スウェーデン、スペインが上位を占めている。
▶日本は 10 万人当たり 15.5 人で7位である。

ブルガリア27位(33.3人)、ラトビア28位(34.7人)、ルーマニア29位(37.5人)は1位のアイスランド(11.3人)と比べると3倍以上です。

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