障害者施設の建設に反対の声が上がる大きな原因の一つは、しょうがい者と呼ばれる人や障害者施設についての情報がないこと、つまり「知らない」ことです。知らないために、ネット上の情報だけで不安や恐怖を覚え、それがエスカレートしてゆくということが多いようです。だからこそ、障害者施設を運営するNPO法人の代表は、地域で説明会を繰り返すとともに、入居予定者1人1人のプロフィールを紹介する書類を作り、本人と一緒に近所を回ることを繰り返したのです、その結果、反対する人は徐々に減っていったというのです。知ること、理解することで不安はうすらぐのですね。
相手のことを知ることは、とても大切なことです。知るためには、あの人はどんな思いで話しているのだろうか?と素直な心で話を聴く、受けとめよう、理解しようとする姿勢が必要なのだと思います。
先日、保育士の先生が「いろいろなことを決めつけることをしないように気をつけたいと思う」と話していました。どういうことなのか聞くと、つい、この人はこういう人だから、と自分の先入観や固定概念で、その人のことを決めつけて見てしまったり、話を聞いてしまうことが、多いし、その固定概念が邪魔して、その人を受けとめることができなくなってしまうので、気をつけなくてはならないというのです。他の先生が、保育に使った物を置いたままにしていたので、「片付けるのを忘れている。」と思っていたら、実は何か意味があって置いていたようだった。というエピソードを聞かせてくれました。そんなところから、この人は忘れぽいから!なんて決めつけてみている自分がいることに気がつき、決めつけで人を見るのではなく、丁寧に話を聞くことが大切だと思ったそうです。この話を聞いて、そういう考え方ができるのはすばらしいと思いました。
確かにそういうことってよくありそうです。自分自身も気をつけなくてはなりません。固定概念、先入観、思い込みを取り払って心を開き、フラットにして、相手のことばを素直に聞く。忘れずに心がけていたいものです。
こうして、よく知ること、理解することによって、心の壁は低くなり、お互いの理解が進むのでしょう。もしそうであるなら、いろいろな人が近くで普通に生活していることが良いと思うのですが・・・