小学校が春休みで、めぐみ精舎の学童保育に通ってくる子もグンと人数が増えました。毎日20人以上の子どもたちで賑わっています。そんな中みんなでごはんを炊いて食べようという企画が実現しました。以前は白米を炊き比べてみて、炊き方によって味が違うかどうかを確かめることを目的にごはんだけを炊いたこともありますし、野菜のスープを作ったこともあります。今回は古代米と言われる黒米を白米に混ぜて炊いてみることにしたのです。ところが、参加人数が多く、昼食をごはんだけでまかなおうとすると、そんな量を炊くだけの鍋や釜がないので、1人当たりのごはんの量を抑えて、野菜スープも作ることにしたようです。家から一人一品好きな野菜を持って来ます。おじいちゃんの育てたという大きなしいたけをはじめ、じゃがいも、にんじん、大根など様々な野菜が集まりました。
野菜の皮を剥いたり、切ったりと下処理をして昆布だしで煮た後、味付けは2人の男の子が担当したそうです。塩、しょうゆ、味噌などの調味料があったのですが、2人はシンプルに最小限の塩だけで味付けをしました。後で残ったものを少しもらったのですが、おいしいのです。確かにスープ自体の味はとても薄いのですが、ひとつひとつの野菜はとてもおいしいのです。素材それぞれの味が引き立てられている感じです。指導に当たっている先生によると、味付け担当の2人の男の子は、「塩を入れたら甘くなった」と言っていたそうです。とっても本質的だと思います。
普段は野菜が苦手で、家ではあまり野菜を食べない男の子が、お椀に野菜スープをいっぱい入れていたので、食べられるのか心配になって、思わず大丈夫かと聞いてしまったと担当の先生は言っていました。
自分で調理したものは、例え苦手なものでもおいしく食べることができるのだということを改めて思いました。
黒米を入れて炊いたごはんは、赤飯の色を濃くしたような色になり、玄米である黒米の歯触りや香ばしさが感じられる美味しさになりました。17合炊いたごはんが、少ししか余らなかったそうです。野菜スープも大きな寸胴にたくさんあったのが少し残っただけ。みんなおいしかったのでしょう。たくさん食べました。