給食のおかずにコロッケが出ました。当園は規模が小さいので、常勤の調理員が一人しかいません。彼女はいつも1人で70食ほどの昼食を作っています。ですから、手の込んだメニューや揚げ物などの手間暇のかかるメニューは非常勤の職員が出勤するときに取り入れています。
少しでも業務省力化とメニューを増やす目的で、今年度初めにスチームコンベクションオーブンを導入しました、それ以来調理員はいろいろなメニューに挑戦しています。蒸す、焼く、煮るというスチームコンベクションオーブンで作りやすい料理にはどんどん使っていますし、煮込むものや揚げ物も工夫しています。以前、職員のブログにあったように、非常勤調理員と協力しあってだしを取った後の昆布を甘辛く煮込んでおいしい昆布の甘煮を作っていました。
新しいメニューに挑戦するには時間の余裕が必要なので子どもの数が比較的少ない土曜日にやってみることが多いようです。昨日もレシピを自分で考えたコロッケに挑戦していました。スチームコンベクションオーブンで揚げ物を作ると、どうしてもおいしそうなきつね色にはなりにくいのですが、できたてを試食したら外はサクサク中はふんわり、きつね色とはいかないまでも焦げ目もついています。味も、調味料を後からかけなくてもすむようにと考えて少し濃いめにしてあります。とてもおいしくできていました。
いよいよ昼食の時間、子どもたちの反応が気になるのか、調理員は窓越しに様子をうかがっていましたが、子どもたちはみんな「おいしい!おいしい!」といってたくさん食べていました。
きっとおいしかったのでしょう、私と同じテーブルに座っていた子ども達がコロッケの中身はなんだろうと、言い始めました。そこで、「みんなで調べて、後から給食の先生に正解かどうか聞いてみれば。」と声をかけると、みんなでじっくり見たり、味わったり、なかにはにおいをかいだりといろいろと調べ、「ジャガイモ、ニンジン、ピーマン、これはお肉かな?シーチキンかな?あっ!タマネギも入ってる。」とさかんに言い合っていました。ごちそうさまを済ませて、調理員に聞きに行ってみると子どもたちの答えはほぼ正解。よくわかったな。と感心していると、「何で味付けをしたでしょう?」と調理員、そこまではわからないでしょうと思っていると、子どもは「塩、醤油」と答えていました。知っている調味料の名前を言ってみただけかもしれませんが、両方とも正解。その他にはウスターソースも入っていたようです。
調理員が、食材を活かし子どもたちにできるだけおいしい食べさせてあげたいと努力し、子どもたちがおいしく食べ、食材に興味を持つ。子どもも調理員もそして食材も、みんなのいのちが輝いていると感じました。