当園はお寺の境内にあります。お寺の境内は山の中です。ですから、境内には動物、植物、昆虫、様々な生き物が生きています。そして私たちが最もよく目にするのが樹木です。樹木の種類もスギ、ヒノキ、マツ、トガ、ケヤキ、カゴノキ、カヤ、サクラ、カエデ・・・などなどたくさんありますし、小さな木から樹齢100年以上の木もたくさんあり、中には樹齢500年を超える木もあります。
古い大きな木の多くが杉の木で、ご神木として古くから多くの方が拝んでいらっしゃる木もあります。園から参道を少し登ったところにある、由岐神社の境内には樹齢800年といわれるものを含む3本ほどの杉の大木がありますし、由岐神社の少し上には、玉杉大黒天と呼ばれて信仰を集めている大きな杉の木があります。葉の先が玉のように巻いているから玉杉(たますぎ)と呼ばれているそうです。子どもたちは散歩の途中によく見上げています。
山頂付近の木の根道は子どもたちのお気に入りの場所の一つですが、この近くには大杉権現として信仰されている樹齢千年の杉の木があります。残念ながら昭和25年の台風で折れてしまい、根から10メートルほどを残すのみとなっていますが、お参りの方が絶えません。
もちろんご神木以外にも大きな木はたくさんありますが、子どもたちにとって身近なのは、由岐神社のご神木と、玉杉大黒天だと思います。そのうち玉杉大黒天の杉の木は、もともと、太い幹が二股に分かれた特徴のある杉の大木だったのですが、20年くらい前になるでしょうか、台風で他の大きな木が玉杉大黒天に倒れかかって、二股になったところから二つに裂けてしまったのでした。大きな傷を負ったにもかかわらず、その後もしっかりと立って、私たちを見守ってくださっていました。
子どもたちは、みんなに見守られて大きくなってゆきます。