オランダは教育の面でも、認知症のケアなど介護の場面でもひとり1人を大切に、それぞれに違うことを大切に、できる限りそれぞれの希望を尊重する形で行われているように感じました。そう思ったときに、「日本人はすぐに協力しあい、助け合う」とオランダの方が感激していらしたのを思いだし、日本人の私たちはご先祖さまから受け継いできたすばらしい性質を持っているのだから、もっとそれを発揮すれば、協調、協力、融和などをベースにした新しい社会を築くことができるのではないかと、発想が広がってしまいました。今の子どもたちが大人になって、そういう社会を築いて、世界をリードしてほしいと思います。それにしても、人間は争うことをやめられないのでしょうか・・・
認知症について調べていたら、オランダの認知症施策を知り、イメージが広がりましたが、元々は認知症について考えていたのでした。というのは、11月に市原地区で、市原、静原、鞍馬の3地区合同で、徘徊模擬訓練というのが行われたからです。もしかしたら、徘徊しているのかな。何か困っているのかな。と思うような人を見かけたときに、私たちはどうするか、それを実際に行って体験しようというプログラムです。徘徊する役の人が、町を歩いているところに声をかけたり、家に帰れるようなことを考えてあげたり、関係機関に繋いだりと、いろいろな対応方法があることを学び、実際にやってみるという訓練です。市原地域包括支援センターが中心となって、市原、静原、鞍馬の社会福祉協議会などの人々が集まり、事前に何度か会議や勉強会をを重ねてから、当日を迎えたそうです。
当日は、まずもう一度認知症について基礎から学びます。ちょうどそれは認知症サポーター講習も兼ねていて、地域の皆さんも参加して学んでいらっしゃいました。どうやら児童館に来ている子どもたちも参加していたようで、後ろの方の席には子どもたちが陣取っていました。中には当園の卒園生もいて、私を見つけては「こんなとで、何してんの?」と声をかけてくれました。「何って、みんなと同じように勉強してるんだよ。」とありきたりの答えしか返せませんでしたが、そんなところで卒園生が一生懸命やっている姿に出会うのは嬉しいものです。