火まつりでの女性の役割は、もちろん家の中だけではありません。おまつりの進行に女性が大切な役割を担っているところがたくさんあります。
おまつりが進んでゆくなか、要所要所で太鼓を打ち、鐘が鳴らされますが、この太鼓や鐘をならすのも今は女性が行っていらっしゃいます。元々は女性でもできる役だったのが、今は女性の役割になっているとも聞きました。太鼓にもいろいろあるそうで、太鼓の役割によっては男性しか打つ事ができないこともあるそうです。太鼓一つをとっても複雑なしきたりがあるようです。
そして、由岐社、八所社の二基の神輿が渡御する際には、綱方といって神輿の後ろについた綱を引く役割があります。これは、山の上から神輿を担いで降ろすときに、勢いがつきすぎないよう後ろから引くブレーキのような役割を果たしていたそうです。この綱方も女性が行い。綱方をして神輿の綱を引くと安産だといわれるそうです。
鞍馬の皆さんは男性も女性も火まつりにかける想いは特別なものああるようで、その想いの深さや熱さは私には想像できないくらいです。
そんな皆さんの熱い想いとともにおまつりが進み、山門前の石段に松明が立てられます。多少の火傷なんてなんのその。立てられた松明から振ってくる火の粉をものともせず、「サイレヤサイリョウ」の大合唱が夜空を焦がす炎と共に山間に響き渡り、熱い想いはますます熱く、おまつりはクライマックスへと向かってゆきます。
よくわかっていないのに勝手なことを書くなと、お叱りを受けそうですが、本当にすごいおまつりだと思います。