園長ブログ

鞍馬の火まつり2013 3

2013/10/24

火まつりは、準備がいろいろと大変だということを紹介しました。私も自分が経験しているわけではないのであまり偉そうなことを言える立場ではないのですが、見聞きすることからそう思うのです。そして、松明を作ったりするのは男性の役割ですが、このおまつりは、女性の果たす役割が大きいと思います。

おまつりの時は、各家々で親戚や知人など、様々な方を招かれます。お客様をもてなすためにいろいろな料理を作るそうですが、おまつりの定番といえば、鯖寿司、栗赤飯、巻寿司でしょうか。これらを手作りされるお家も多いようです。お寺の職員さんにかなり高齢の女性がいらっしゃいますが、その方に聞いたところ、おまつりのために栗の入った赤飯を8升炊くとおっしゃっていました。

私も少しお裾分けをいただいたのですが、入っている栗がとても甘くておいしいのです。どうしたら栗が甘くなるのか聞いてみたら、栗を剥いてから天日で少し干すのだと教えてくださいました。栗は鬼皮も渋皮も剥くのが大変だろうと思ったので、8升のおこわ(赤飯)を作るのに、どれくらいの栗を使うのか聞いたところ、なんと10キログラムの栗を使うと教えてくださいました。更に驚くことに10キログラムの栗をすべて剥いて干したのだとおっしゃるのです。

私には想像もできない根気のいる仕事です。それくらい心を込めて作ってくださるのですから、おいしいはずです。また、鯖寿司は京都のおまつりでは定番ですが、これも鯖のしめかた、寿司飯の作り方など各家に伝わる味があるようです。それだけ聞いても大変そうなのに、おまつりのための準備はまだまだたくさんありそうです。

とても大変そうですが、鞍馬の女性の多くがこれは自分の役割だと自負を持って行っていらっしゃると思います。

料理を作るのは女性の役割だと決めつけているわけではありません。念のため。

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