今年も鞍馬の火まつりの季節がやってきました。10月22日、昼間は京都市内で時代祭が行われています。今年の火まつりはずいぶん暖かな日になりました。10月に入っても暑い日が続き、台風26号が通り過ぎてから急に気温が下がりましたが、まだまだ暖かい日が続いています。鞍馬では火まつりにはこたつを出すといわれているくらいですが、今のところそれほどでもありません。
午後6時まつりのはじまりを知らせる神事ぶれを合図に、各家の前に置かれたかがりに火が灯されて、まつりが始まります。最初は子どもたちの担ぐ小さな松明が「サイレヤサイリョウ」の声と共に鞍馬街道を練り歩き、次第に大きな松明に火が灯されます。使われる松明は500本を超えるそうです。鉾が山門前で出会った後、長さ3.5メートル重さ100キロ以上もある松明が階段に立ち並び全ての松明が燃えて、注連が切られた後、由岐社、八所社の二基の神輿が出て鞍馬街道を渡御し御旅所に入って一連の祭儀が終わるのは午前1時近くです。この10月22日の夜に行われている一般的に言われる「火まつり」は神幸祭といいますが、10月16日夜には宵宮祭、22日朝からは例祭が行われ、夜には神幸祭が行われるのです。そして、23日は朝から還幸祭が行われるのです。
とても勇壮で、鞍馬の人々の心意気というのか、熱い想いが伝わってくるおまつりです。そんなおまつりを一目見たいと見学に来た人は6,000人ほどで、昨年よりは少し少なかったようです。急峻な山にはさまれた狭い村にそれだけたくさんの人が集まれば、安全確保だけでも大変です。京都府警から300名あまりの警察官が警備にあたっておられましたし、火を使うおまつりなので、左京消防署からも40名近くの消防官が地元の消防団20名と警戒にあたっていらっしゃいました。多くの方々がおまつりのために力を尽くしていらっしゃるのです。