園長ブログ

おいもほり 2013 2

2013/10/20

     手伝って上げるね!

おいもほりに行って子どもたちが自分で土を掘っていもを掘り出すことは、こうやって書いたり、口で言うと簡単に掘れそうにおもいますが、これも実際に体験してみないとどんなものかはわかりません。畑の土はやわらかくさらさらしていますが、素手で掘ってゆくのは大人でもけっこう大変で、一株掘り出すにはかなり根気が必要です。私はひとり一株でも自分で掘れれば良いかなと思っていたのですが、5歳児のIちゃんは、最初から最後まで、時間にすると1時間以上、ずっと自分の手でいもを掘り起こしていました。

     集中力!

「頑張ってるね!」と声をかけようとしましたが、それもはばかれるくらい真剣に取り組んでいます。一心不乱ということばがぴったりの姿です。こういうときに、声をかけたくなることがありますが、子どもが集中して取り組んでいるときには、できるだけ邪魔をしない方が良いのです。大人はついつい自分の都合で声をかけたり、手伝おうとしたり、自分が思うように子どもを動かそうとしたりするのですが、子どもが自分のやりたいことを見つけて一所懸命にとりくんでいるときには、少し離れてそっと見守るのが一番です。その時の子どもの顔のステキさといったら、他にたとえるものがないくらいです。

とても心の優しいIちゃんは、自分の分を後まわしにしても、困っているお友達を手伝ってあげてもいました。ときどきおともだちの代わりに全てやってあげたくなり、自分がやってしまうこともあるのですが、このときは、その子が自分でできるようにと考えていたようで、少しずつ手伝ってあげていました。

子どもたちはみんなとても楽しそうにしていたので、先生の配慮でお弁当を少し遅らせて畑で過ごす時間たっぷりとりました。いもを掘り終えた子どもたちは、畑の土で遊びます。とてもきめの細かいさらさらした土なので、肌触りが心地よく、適度に粘りけもあってお団子もできます。土遊びに夢中になっている子もいれば、虫などの生き物を探して遊ぶ子もいます。ほとんどの子が、いもを掘り終わりったり、飽きてしまって他のことをして遊ぶなか、Iちゃんは最後までいもを掘っていました。

おいもほりが終わり、靴を履き替えようと脱いだIちゃんの長靴からは、土がいっぱい出てきました。靴下についた土がテカテカ光るほどに汚れています。それが気付かないほど夢中になって掘っていたのですね。その集中力には感心しました。

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