保育園は何をするところなのか、いつも原点にかえって考え直すことが必要だと思います。
当園の理念は「みんなのいのち輝く保育園」です。
「すべてのいのちが輝く世界」、みんながそれぞれに、自分らしく、いきいきと生きること、みんなのしあわせのために自分なりの方法で貢献できる。そうすることがしあわせだとみんなが感じられる。そんな世界になることをめざして保育してゆきたいと考えています。みんながしあわせでいられる社会になってほしいと思って、そのために自分のできる事を一所懸命に行うことができる。今、目の前にいる子どもたちがそんな人に育ってほしいと願っています。
子どもたちには、自信を持って自ら判断し行動できる。自分の想いを素直に伝える。相手の想いを全力で受けとめる。いろいろなことを素直に喜べる。自分は自分で良いし、友だちは友だちで良い、それぞれがそれぞれで良い、みんなステキなところを持っていると思える子どもに育ってほしいと願っています。
よく考えてみると、これは子どもをそう育てるというだけのことではなく、私たち大人が「自分自身いつもこうあるのか」という問いかけでもあるのです。自分自身こうあること、少なくともこれに向かって努力することが求められているのです。
いつも、この自省を怠ることなく、大切にしてゆきたいのは、大人が一斉画一的に教え込むのではなく、子どもが自ら考え試行錯誤することで学ぶことですし、その前に、できるようになりたい、学びたい、挑戦したいという意欲がなくては学びはありません。意欲に繋がる興味関心はひとり一人異なるので、それぞれの興味関心を刺激するような環境を用意することです。
もう一つは、子ども同士の関わりの中で育つことを大切にしたいということです。大人が、ああしなさいこうしなさいと言うよりも、他の子をを見たり、子ども同士で教え合ったりすることで、学ぶことの方がずっと大きいのです。子ども同士の関わりを大切にしたいのは、子どもたちはそこから、いろいろな人が共に生きてゆく社会を学ぶからです。
子どもたちが、今を最も良く生きることが、未来をしあわせに生きる事につながるのです。